まぐらいだあ

麦子さんとのまぐらいだあのレビュー・感想・評価

麦子さんと(2013年製作の映画)
3.5
堀北真希を存分に可愛く撮った映画。
吉田恵輔監督作品ということで観たが、
おい毒っ気薄いぞ。

親子の絆を描いたハートフルムービーとして、よく撮れている。田舎の景色も良くて、いい話だなと思える映画。
吉田恵輔といえば、日常のすぐ裏に潜む狂気のシーンが特徴的だが、今作は薄めというかブラックコメディ的なシーンになっている。冒頭の警官事故とか、押入れのあるアイテムとか、そこは吉田恵輔成分だと思う。

小道具の使い方は良かったが、そこまで感情を乗せているというまでもなかった。
あと、主人公の麦子の心情がわかりにくいので、クライマックスの感情盛り上がりはイマイチな上に、説明ゼリフをベラベラ喋るのだから、それまでよかっただけに残念すぎる。

赤いスイートピーの使い方も、結局物語の重要な要素に見せかけてそうじゃなかったただの主題歌だったのでもうちょい意味を見出して欲しかった。

良い部分はすっごくわかるのに、やはりどこか盛り上がりに欠けてしまった。