イチロヲ

フリークス(怪物團/神の子ら)のイチロヲのレビュー・感想・評価

4.0
軽業師の女性を恋慕している小人症の男が、見世物小屋の恋愛事情に介入していく。かつての見世物小屋を舞台背景にして、健常者と障害者の呉越同舟を描いている、サスペンス・ホラー。

「本物のフリークス」を起用している、いわゆる問題作の代表格。フリークスの他にも、剣呑み、炎呑み、怪力男といった、様々な大道芸人が登場するため、映像面でのインパクトが絶大。とりわけ、シャムの少女と結婚した2人の男のシークエンスが面白い。

本編内容は、健常者の下卑た行動を無抵抗なフリークスが完全受け身で傍観するというもの。健常者&障害者のカップリングを目指している小人のドラマを根幹にしながら、差別意識がもたらす因果応報を残酷なまでに描写している。

障害者にもろくでもない奴がいることは確かなのだが、本作は運命共同体という安息の地を破壊してしまう愚行を描いたものなので、障害者側に肩入れした見方が正解。本作を観ると「恐怖心」を感じるのだが、「その恐怖心の発生源はどこにあるのか?」を自分自身に問い質すことが大事。