このレビューはネタバレを含みます
クルーニーの兄貴は今なお宇宙を漂っているのでしょうか。
宇宙おそろしい。
愛する我が子を亡くし無重力のような気持ちでフワフワと仕事を続けるサンドラ・ブロックが「地に足着けて生きていきましょう❗」
てな具合で、重力と仲直りする映画。
確かサンドラ・ブロック演じるライアン博士の子供は何かの原因で転倒して亡くなったんでしたっけ?
我が子を重力に殺されているってことかな。
ライアン博士がこの任務に従事するのは、恐らく我が子を失った記憶から逃れたいため。
その逃げ場所が宇宙というのが、我が子を奪った重力を憎み、そこから逃れようとしている姿とも取れる。
でも、この映画で語られている通り、人は重力の無い場所では生きていけない。
天空の城ラピュタでシータも言ってたな、人は土を離れては生きられないのよ!って。そんな感じ。
この物語は、それを宇宙でのサバイバルという状況で比喩的に伝えている。
全編通して、ほぼ一人芝居なので、セリフ自体は多くないけど、無言のなかで読み取れるライアン博士の内側の物語は何ともドラマチック。
ラストの力強く大地を踏みしめるライアン博士の姿に、この地球で生きていこう、という強い決意を感じて、これまた感動的だった。