あもすけ

ハロウィンのあもすけのネタバレレビュー・内容・結末

ハロウィン(2007年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

マイケルを子供時代から顔を見せて人間として描いていることで、凶悪な殺人鬼と化してからもまだその奥に何かを見ようとしてしまうところがあって、それは医師や母親や看守が持っていた希望や期待と重なるみたいに、でも次々と残忍に打ち砕かれていく。打ち砕かれながらも、最後の最後まで消えることはなく、だから単純に殺人鬼に襲われてる感覚ではいられなくて、マイケルのその瞬間の、まだあるのかもうないのか分からない人間の心を探ろうとしてしまう。そしてその人間と捉えるか否か、という基準もこっちの勝手なものだし、めちゃくちゃややこしい気持ちを抱えながら観てしまう。愛とか思い入れが強すぎて描く恐怖の感覚が変形してる感じがするところとか、ロブ・ゾンビ監督の作品でとても好き。マイケル本人というよりも、マイケルを人間として見ようとしたがる人間を描いてる感じもしてて、そこに巻き込まれてる感じもあって、あのラストは素晴らしすぎる。感傷もあるかもしれないけど、なんかそれだけじゃない感情の爆発で涙が出る。家族の写真が映されながらの不穏なメインテーマ、そしてそれが終わればくにゃくにゃにとろけるようなMr.Sandmanで、たまらない。あともう冒頭の音も色も荒れ方も始まってすぐ、好き、と思ってしまうし、子供時代の凶行どれもマイケルに心入れてしまうし、赤子のローリーとのとことか、愛しみ抱くほどだし、とにかく好き。
あもすけ

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