真っ黒こげ太郎

ハロウィンの真っ黒こげ太郎のレビュー・感想・評価

ハロウィン(2007年製作の映画)
3.8
志村後ろ!!

うーしーろ…ってか真横におるやん!気づこうよ!!!w



荒れた家庭と学校のいじめっ子が原因で、心を病んでしまった少年、マイケル・マイヤーズ。
ハロウィンの夜、マイケルは遂に母親の恋人と姉と恋人を惨殺!!!
そのまま精神病院に入れられるが、マイケルはますます心を病み精神病院のナースも惨殺!完全に心が壊れてしまった。
母親も絶望し、自殺する…。

それから15年後。
巨漢と化したマイケルは移送のスキを突いて警備員や世話係のトレホおじさんを惨殺し、精神病院を脱走!!
奪い取った服と家に置き去りにされたマスクを身に着け「ブギーマン」となったマイケルは一人残った妹を探すため、再び殺戮を開始する…。



ハロウィンの夜に現れた殺人鬼の恐怖を描いた、スラッシャー・ホラー。
スラッシャーホラー映画の金字塔である「ハロウィン」をロブ・ゾンビさんがリメイク。


実は1981年の「ハロウィンII」を先に観たかったんだが、近所のどのレンタルショップにも置いてなかったし、ポストレンタルでもず~っと貸し出し中…。
仕方ないので先に気になっていたリメイク版を鑑賞することに。
(ってか、ロブ・ゾンビさんの新作は何時日本公開されるのだろうか…。)

そんな本作だが、リメイクなだけあってお話自体はオリジナルと殆ど同じですが、今作では前半でブギーマンとなるマイケルの幼少期が克明に描かれた。

今作のマイケルの幼少期だが、これがもう見事なまでに荒れ放題!!!
妻の恋人は見事なまでのクズ野郎だし、姉も見事なまでのビッチ。
母親は心優しいが、ストリップで生計を立てており、そのことでいじめっ子にいじめられる。
もうこの一連の場面が実にリアルに描かれていて観ててげっそり。
そりゃ、こんな家庭環境じゃ殺人鬼にもなるよ!
そしてマイケルはいじめっ子を殴り殺した事から一線を越え始め、精神病院に入れられてから精神崩壊が加速し、無口な巨漢の殺人鬼象が成形されてゆくのがリアルで良かった。


そして中盤からは、原作同様にブギーマンがローリーを突け狙う展開になる。
オリジナル同様、神出鬼没なシーンに加え、今回は殺人鬼の迫力も出てました。
(しかし今回は真横にいるのに気づかない人も出てきました、流石に気づこうや!w)

今作では超怪力になったマイケルが、超パワフルに大暴れ!!!
超パワーで壁を凹ませて、土壁やドアを力任せにブッ壊す!!!w
もうどんだけ怪力なんだよマイケル!!!T-800もビックリ!!!

クライマックスはアレンジ展開として、ブギーマンから逃げる展開になるが、滅茶苦茶パワーに溢れる挙動で素晴らしかったです。
グロシーンは血糊オンリーではあるが、ブギーマンの執念深さが激しく描かれているため実におっかない。

ヒロインが襲われ際の叫びがもう音が割れるほどの絶叫っぷりなのもGood!!!
最後のキレのある「悪魔のいけにえ」を彷彿させる終わり方も好き。


ただ、本作は前半と後半で別物な雰囲気を出してるのはいいんですが、前半の後半の雰囲気が違いすぎて別物っぽくなってしまっているのは気になってしまいました。
いや、どちらも面白いのですが、何と言うか話が繋がるような感じに描いて欲しかったなぁと。

後、後半はかなり暗い場面での逃走劇になるため、所々立ち位置や何してるのか分からなくなる場面があるのは残念。
まぁ、明るい所で逃げ回るワケにもイカンだろうけどさ。


そんなこんなで、デカい殺人鬼(って言うか怪物)の不気味さとヤバさを嫌という程味わえる、良く出来たリメイクでした。

オリジナルと本作、どちらもそれぞれの良さがある良作なので、見比べて観るのも面白いかもね。