Naoya

パトリオット・デイのNaoyaのレビュー・感想・評価

パトリオット・デイ(2016年製作の映画)
3.4
2013年4月15日、パトリオット・デイ(愛国者の日)に開催される歴史あるボストンマラソンの最中、観衆の賑わう中で凶悪な爆発テロ事件が発生。本作は犯人逮捕までの劇的な102時間を描いた、実話に基づく映画。現実を描いているからこその、〝あの瞬間〟までの緊張感の描き方は身の引き締まる雰囲気。そしてテロの瞬間が起きる。実際の監視カメラ映像も挿入されており、息を呑む瞬間と、絶望感が生々しく描かれ、心に響く内容。負の感情しか浮き出ないような悲惨な出来事ながらも、わずか102時間で犯人逮捕までの怒涛の展開は飽きさせない構成。警察やFBIだけでなく、紛れもなく一市民の力も加わり、犯人逮捕へと繋がった描写が丁寧に描かれており、タイトルに相応しい人物描写は素晴らしい。展開の主人公として、マーク・ウォールバーグ演じる刑事がいるが、様々な視点から事件を追えるので見ごたえがあり、その分感慨深い場面が多々あります。ストレートな正義、そして愛が素敵に描かれた、奇跡の物語。エンディングも実に良く、敬意を感じる。報道されなかった爆弾犯追跡の舞台裏を知る、リアリティある作品。
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