矢吹健を称える会

パトリオット・デイの矢吹健を称える会のネタバレレビュー・内容・結末

パトリオット・デイ(2016年製作の映画)
3.1

このレビューはネタバレを含みます

 犯人の幼稚さが際立つ。行き当たりばったりだからこそのスリルは確かにあると思う。

 しかしそれにしても、マーク・ウォールバーグに愛がどうのとか喋らせて、そのうえ同僚に「お前はやっぱ綺麗な心を持ってたんだな」とかなんとか言わせる演出は、個人的には、暑い夏にピッタリの寒い演出。ケヴィン・ベーコンやJ・K・シモンズ(あの銃撃戦は熱い)の仕事ぶりを見ているほうがよっぽど感動的である。
 そんな中で、犯人の奥さんが尋問される場面は異様な雰囲気が漂っていて忘れがたい。不気味な威圧の姿勢がしっかり描かれるからこそ、それをはねのける奥さんの覚悟もちゃんと伝わってくる、あれは良いシーンだったと思う。

 あと、これはまあテーマと関連することなのだとは思うのだが、監視カメラや携帯カメラなど画素の粗い映像が頻繁に挿入される。最初のうちは「まあ必要なことだからなあ」と思ってたんだけど、大きいスクリーンで見ると結構つらい。