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パトリオット・デイのEditingTellUsのレビュー・感想・評価

パトリオット・デイ(2016年製作の映画)
3.5
March 4th

Peter Berg監督作品。
Mark Wahlberg出演作品。

最悪の事件が起きた時、人間は一丸となって立ち上がることができる。

Peter BergとMark Wahlbergのコンビは、これで3作目かな?毎回の作品で、彼ららしさを出してくれます。一番は、現実を映し出すということ。ストーリーがもちろん優先ですが、できる限り現実を視聴者に見せるということで、映画の意義を作り上げている。
そして本作も、2013年におきたテロ事件をできるだけ現実に忠実に描いている。メディアを通したニュースは、受け手によって180度変わってくる。とくにこのようなテロ事件というのは、政治、宗教、国家、経済、など他方の面からスポットを当てられるので、無数の角度から考察されるしかない。この事件もそうで、9.11以降のテロとしては、最悪と言われているが、日本人の何人が知っているかと言われると、大きな声では言いづらい。それは、日本の3.11も同じで、日本人にとってみれば、とても悲惨で全日本人が知っていると言っても過言ではないかもしれない。しかし、海外の人から見れば、原爆を落とされた国が、また核の事件を起こした。という報道を聞く人も多いようだ。
そのような事件を映画にするというのは、色々な批判を受けることも間違いないし、ストーリーは一つの角度から描くしか方法はない。そこで、Peter Bergはできるだけ、事件に関わった人に焦点を当て、一番事件のことを知っている、体験している人の生の声をできるだけ多くの人に聞いて欲しい。というメッセージが伝わってくる。

Filmmakingから見て見ても、POVを多く使い、現場の生を伝える。これはよく伝わって来た。しかし、映画としてみると、是非とも見たいと思える作品にはなっていない。海外ドラマと同じような流れでストーリーは進んでいき、そのままの流れで終わってしまうから。細かいショットなんかは統一されていて、メッセージ性はある。しかし、大きな流れで見ると、驚きというものがない。見ている側として裏切られる20%がないから、前のめりになるような瞬間がない。Tommyという仮想の人物を作ったならば、できればそこをもっと深めて欲しい。Tommyの人物像が掴めないし、感情を移入することもできない。実際の事件は、感情移入する対象が作りづらいため、それをフィクションとして作ることで、視聴者を映画の世界に入り込む媒体とすることが必要だと思う。
映画全体として、スタイルとまではいかないが、目線の統一感がカメラにも編集にも、音楽にもなかった。

次回作に期待。