いぐあな

パトリオット・デイのいぐあなのレビュー・感想・評価

パトリオット・デイ(2016年製作の映画)
4.0
まだ記憶に新しい、2013年4月15日ボストンマラソン無差別爆弾テロ。
この事件がリアルに映画化された本作品。

誰かをヒーローにすることもなく、ドラマチックにすることもなく。特定の誰かに集中させず、事件に関わることとなった人々の視点を同時多角的に描く。そこに時折挟み込まれる実際の映像、丁寧な人物描写に、ドキュメンタリーをみているような緊迫感を感じる。
これが事件たったの3年後に作られたということにまた、驚きを隠せない。

印象的なのは犯人でもなく警察でもなく、テロの被害者達。
脚を失っても生きている事に感謝し、前向きに自分の人生を受け入れていく彼ら。
でもそれは本編を観ているだけだと、アメリカ的な大袈裟な語りのようにもどこか感じてしまったのだけど、本編終了後、実際にモデル本人達が出てきた事でそれが一気に現実となって、彼らの感情がじわじわ滲みてくる。
それだけこの映画に嘘がなく、作り手と描かれる側に信頼があることを感じる。

変に演出し創作されたドラマを持ち込むことなく、リアルに迫ったことで、より観るものの心に響く作品になっているかと。

この監督の他の作品も観てみたい!