ゆう

グランド・イリュージョンのゆうのレビュー・感想・評価

グランド・イリュージョン(2013年製作の映画)
2.0
2年前、初見で観た時は見たことのない斬新で、新鮮なマジックに興奮し、割と個人的に評価の高かった今作ですが、2作目の予習で見返してみると、イマイチでした。

彼らはマジックをするたびに、汚ねえ金持ちの奴らの金をかすめ取り、庶民に還元しています。しかし、やってることは犯罪行為のため、FBIであるマークラファロが動きますが、彼の捜査は4人の後手にまわります。

確かに彼らのやることは悪が苦しむ、観ている側からすれば良いことのはずなのに、その悪をとっちめた快感は得られません。

そもそも彼らがこのようなことをする理由は最後まで明かされず、彼らを一つの集団にまとめあげた存在もうやむやです。

すごいことをする→ネタばらしを見せられても、お前らなんでこんなことするの?ばかりが頭に残り、彼らが作中でどんなこともしても、観客のすることは彼らのすることをただ見守るだけ。そこに何の感情の浮き沈みもありません。

彼らの行動理由を知った後でも納得や驚きよりも、後味の悪い感情が残るのみ。表面のパフォーマンスの部分だけが記憶に残り、その奥にある話の根幹部分には何もない、奥行きのない映画でした。
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