ねこ無双

アルプスのねこ無双のレビュー・感想・評価

アルプス(2011年製作の映画)
3.8
ヨルゴス・ランティモス監督作品。
ギリシャ時代に撮られたもので、その後監督は資金面から渡英して活動されてるという。
『籠の中の乙女』の凶悪さに比べると大人しめ?
相変わらず理解は難しい…。でも、精神的変態ワールド楽しめました。

アルプスとは、救命士をリーダーとし、看護師の女性、新体操選手とそのコーチからなる秘密裡の団体名。
遺族の悲しみを癒すため、故人を演じる仕事を請け負うグループで、その名の由来は名前から活動内容がわかりづらい、または何物にも変え難い山という事から。
メンバーはその中から好きな山名を自分で命名するんだけど、暗号めいてますよね。
でも、モンブランくらいしか映画では出てこなかったような?

遺族との演技のやりとりはまるで学芸会レベルのぎこちなさに溢れ、とてもちぐはぐな関係に見える。

メンバーのひとり、女性看護師はその行為で心の隙間を埋めようとしているように見受けられる。共依存的な印象?
そこから次第に…既存の関係を破壊したい、そして別人として生きたいという抑えられない凶暴な衝動が肥大化してきたのかな?って。はい、勝手な解釈です。

性的な場面もセクシャルじゃない気持ち悪さ。そして、気持ちの悪い変なダンスにじわり…。
前半はゆっくりペースだったけど、ラスト20分くらいは暴走状態だった。

グループのリーダーは、一見穏やかな人柄に見えます。
新体操の道具、棍棒を手にして
「白のままなら信頼、青に染まったら信頼できない、赤に染まったらグループから追放」
さてさてこのリーダーはこの棍棒でこの後一体何をするつもりでしょうか?



🐾JAIHO体験記①
Filmarksで読ませて頂いた数々のレビューでJAIHO知りました。
おかげで色々な映画に触れることが出来ました。レビューされてたみなさまありがとうございます!