これは色々考えさせられるなぁーー
随所に散りばめられた言葉やメッセージが頭の奥にバシバシ刺さるみたいだった。
特に最後のスピーチ。
”世界最大の悪は、平凡な人間が行う悪。動機もなく、信念も邪推も悪魔的な意図もない。人間であることを拒絶した者である”というのを何だか身震いする思いで聴いてた。
当時であれば、戦犯を真っ向から非難して断罪するのが世論だったと思われるのに、アーレントは"善悪を考える力もない、人間の程度の低い連中の犯罪だった"と恐れず言い切る。色んなストーリーが乱立する中で、そんな姿にフォーカスを当てたのがこの映画の秀逸なところなのかも。
そんでもって、アイヒマンは何処にでもいて、ともすれば自分も成りうるな、って。
”考えることで人間は強くなる。危機的状況にあっても、考え抜くことで破滅に至らぬように”
歩みも思考も止めちゃだめだね。
教訓の多い映画だったー!