観賞後、これは凄い…と唸りました。
韓国映画はまだまだ初心者で、ましてやこうした任侠映画？のようなジャンルにも一切手をつけたことがなかったので、他作品と比べることはできないけれど、とても面白かった。
犯罪組織(いわゆるヤクザ)の世界で長きにわたって地位を築きあげてきた、潜入捜査官ジャソンの心の葛藤を描いた作品。
警察側からの非情な命令や、兄貴分のチョン・チョンとの絆にがんじがらめになりながら苦しむ姿をジャソンを演じる、イ・ジョンジェが見事に表現していて良かった。また、チョン・チョンを演じる、ファン・ジョンミンの演技の幅も凄い。軽いノリでジャソンに絡む姿からは想像もつかないような、漢気溢れた形相へと変貌する闘いのシーンや最期の言葉には心を掴まれた。2時間超に及ぶ作品だが、物語に重厚感やリアリティがあり、世界観に入り込むことができる。
常に誰が敵や味方になるか分からない世界で生きていく緊迫感、心を潰されるようなつらさ。しかしながら、そうした中で、ジャソンはチョン・チョンの「選択しろ」「強く生きろ」という言葉に強く胸を打たれたのだと感じた。これまで二人で共に歩んできた時間を決して無かったことになどできる訳もなく、最終的にはあのような決断を下したのだと、ラストで一緒に歩くシーンを見て考えてしまった。
『The Witch/魔女』や『悪女/AKUJO』よりも、アクションシーンは控えめだったが、セメントやドラム缶…などの描写はなかなかえげつないなと感じた。さすが韓国映画。でも、そこも楽しめるようになってきてしまったので、慣れって怖い(笑)
オススメしてくださった、asperinさん・HIROさん、ありがとうございました🙇🏻良い作品に出会えました✨
