刑務所で働く看守が、タンゴ教室で会った囚人の妻に惹かれていくという話。
ダンスで交流が深まり、許されざる愛へと向かうと思いきや、まるで予想外な結末を迎えてしまう不思議な映画だった。
ハッピーエンドと言えるのか?いや、言えないんじゃないか?でも嫌いじゃない。
劇中には確かに看守と女性のダンスシーンがあるのだけど、それよりも囚人達が男同士で力強く踊るタンゴの方が魅力的に見えるのはどういう事だろうか?
椅子でけたたましい音を鳴らし、手拍子で盛り上げ、ガッシリと手を組んで情熱的な踊りをおどる。
思わずソッチの想像をしてしまいたくなるほど、惚れ惚れした。
そのダンスシーンだけでも観る価値はあるだろうと思う。
男達に魅力がある一方ヒロインはというと、突如ヒステリックな行動を起こしたりして、囚人である夫よりも厄介で達が悪い。
だから、主人公がなぜ彼女にそれ程までに惹かれてあの行動を起こすのかが考えが及ばなかった。
彼も囚人達と同様に看守として収容所の中に囚われており、その中から抜け出したいと望んでいたからあのような展開になるというのは分かったが。
後半は完全に予想外ですが、そういった意外な展開を見せる映画が観たい人にはオススメです。