らくだ

トランス・ワールドのらくだのレビュー・感想・評価

トランス・ワールド(2011年製作の映画)
4.5
別々のルートから同じように道に迷って枯れ森の中に建つ古びた小屋にたどり着いた3人。あまりにも何の変哲もないことがかえって不気味に感じられるその森と小屋は、なぜか遠くに行こうとしても迷子になったかのように小屋に戻ってきてしまう、奇妙な場所だった。やがて、他愛ない会話の中からお互いの認識の異様な「ズレ」を覚え始めた3人は、自分たちが置かれている状況と謎に直面していく…
…という、世にも奇妙な物語などのSF(すこしふしぎ)系のサスペンス映画でした。

何を説明していいやらわからなくて、何について語ってもネタバレになってしまう気がしてすごくもどかしいんですけど!けど!
最初は「たぶんこんな感じの話だろうなー」と読みやすくも退屈なスロースタートで話を進めていきながら(この練り上げられた脚本のことを信用した感覚で言うと、おそらく敢えて序盤にはそういう空気を作ってる気がします)ひとつひとつその謎と真実を紐解いていき、モジャモジャに絡み合った縄をほどいてきれいな1本の姿に戻していく、そのスピードアップするストーリーが丁寧にまとまっています。
この奇妙な世界とキャラクターに対してドキドキワクワクしながら観られる作品で、世にも奇妙な物語とか藤子不二雄作品が好きならきっと楽しめると思います。


予告編のムービーはかなりネタバレを踏んでいるらしいので、事前知識としては観ないでおくのが良いみたいです。フルフラットな状態で観てほしい…
らくだ

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