ロビン

アカシアの通る道のロビンのレビュー・感想・評価

アカシアの通る道(2011年製作の映画)
3.7
ジャケ写に惹かれて鑑賞。
それにしてもジャケ写が秀逸!
そして想像よりめちゃめちゃ素敵なロードムービー。
無駄なBGMは無く自然音のみ。
ひたすらトラックのエンジン音が聴こえる。。。

長距離トラックの運転手ルベンは、無愛想で寡黙な男。
上司に頼まれて、パラグアイからアルゼンチンのブエノスアイレスまで、赤ちゃんを連れたシングルマザーのハシンタをトラックに乗せることになってしまう。
当初は煩わしさを感じ、ハシンタが赤ちゃんを抱えて沢山の荷物を持ってるのに手を貸しもしないルベンに苛つく!
しかも途中の休憩場所で「俺のトラックじゃなくてバスに乗って行けよ」と言わんばかりにバスの出発時間と料金聞いたりして嫌な奴感を醸し出しまくる。

しかしながら、赤ちゃんのアナイが良い緩衝材で二人を繋いでいく。
そして長旅の中でだんだんと打ち解けていく二人。
ルベンが徐々に心を開いていく様が観ていてすごく良い。

車中でのほぼワンシチュエーションの3人劇で、うち一人が赤ちゃん。
この女の子の赤ちゃんアナイがめちゃめちゃ可愛い!
観てるだけで癒やされまくる。
とにかくこのアナイの圧巻の演技が素晴らしい(赤ちゃんなので演技してないけれど敢えて圧巻の演技と言わせていただく〜笑)!
もうアナイに釘付けになる!

とにかく劇的な事は何も起こらないけれど、それでいて間に流れていく空気(そして赤ちゃんのアナイという存在)で心を語るという、ロードムービー好きには堪らない一本!

ラストの別れ際に渡すアナイへのプレゼントも良いし、終わり方も最高!

エンドロールがしばらくトラックの音で、その後小さく鳥が囀る声が聴こえるのがめちゃめちゃ余韻に浸れて良い。
ロビン

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