ATSUSHI

かしこい狗は、吠えずに笑うのATSUSHIのレビュー・感想・評価

4.0
究極の甘辛映画。

渡部亮平監督の自主製作映画でありながらデビュー作。
自主製作と言っても、見せ方、演出に凝っていて低予算ながら、監督自身の感性(なんとなくだが)を余すことなく映し出している様子には様々なセンスを感じた。
序盤から中盤にかけては、友達から親友へ、親友から一線を超えた関係へ、と「こういう作品か」と安心させてところで、急に平手打ちを食らったように何かが変わり始める。終盤の引き込み方は異常で、イズミの無邪気な笑顔が序盤と終盤で180度の意味を成す。
他にも注目すべき点は、役者の演技。
イズミ役の岡村いずみ、ミサ役のmimpi*β。
特にイズミ役の岡村いずみは、陽と陰、白と黒のような正反対の魅せ方が素晴らしく、陽でも陰に見え、陰でも陽に見える。このある種の迫力が恐怖を更に大きくさせた。
台詞もシュールで笑える会話劇から、胸を突くような若干痛みを感じる台詞。ここでも監督のセンスが溢れ出る。

スコア1.0でも5.0でも納得できる曲がりに曲がった作品。R-15ながらまだ自分には早すぎる怪作だった。考えれば考えるほど、作り込まれて不思議とまた見たくなる脚本。

エンドロール後の席の位置にも注目してほしい。

確かに、あの「狗」はいつも笑っていたなぁ、、