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ゼロ タウン 始まりの地のMayumiMのレビュー・感想・評価

ゼロ タウン 始まりの地(2012年製作の映画)
2.6
1982年のレバノン戦争下のベイルート。撃墜された戦闘機パイロットのヨニはパレスチナ難民の少年ファヘッドと出会う。敵対する立場の2人は国境脱出という目的のために手を組む。 (by.Wikipedia) という物語。
視点はむしろファヘッド少年寄りで、パレスチナ難民という状況がシビアに描かれている。しかも、2人が出会うまでにはファヘッド少年の父親が空爆で死亡しているとか友達が狙撃されてるという下地があって、『事情は察するけどヤなガキ』というトコロから始まるのがミソ。
お互いに敵同士という意識があるままに旅を続け、危機的状況が友情を育んでいくという過程がお見事。失われた故郷で家の鍵を使うシーンはクライマックスを飾る目玉的な場面のはずなんだけど、それすらさり気なさを感じさせる辺りがちょっと切なかったり。

とはいえ、冒頭のファヘッド少年のクソガキ振りには何度イラッとさせられたか判らないくらい、ワタシ的にはかなりの忍耐が必要だった (笑)。
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