どーもキューブ

ゲームの規則のどーもキューブのネタバレレビュー・内容・結末

ゲームの規則(1939年製作の映画)
4.6

このレビューはネタバレを含みます

ジャンルノワールのその家の多層な恋


 
1939年、脚本、監督、出演ジャンルノワール。

2014年の裏目標の一本でした本作。

オールディーズを中年になって見る わかる シリーズです。

本作は、淀川さんの本でたびたび登場、ジャンルノワールも淀川さんお気に入り。ミレニアム以前の映画オールタイム紹介本には、必ず頻回に登場した本作。

なんか 難しそう と 昔から思っていて、見るなら後 という嗅覚発覚。

確か東映のビデオで昔からビデオ屋に存在していたのを10代から認知。

自分から見て高嶺の花の存在だったジャンルノワール監督、「フレンチカンカン」も知ってました。ビデオ化の時に騒がれた記憶あり。

そんな作品に 中年めっきり開始中の いまでしょ ナウ(死語)でしょ。 

鑑賞したく昨年2014年、勇気をだして ファーストトレーディング社(テレシネっぽい)の格安DVDレンタルしてきました。
 
 

あの、はっきりいって こんなに 面白かったなんて 思いもよらなかったですね。

なにせ10代から見たいという気運上昇沈下連続していた作品ですので、、、積年の思いが雲散霧消にきえて 気持ちよかったです。

オールディーズの面白さの真髄ですよね、、、温故知新をひしひし感じます。

鑑賞後いろいろ調べてたんですが、まず。監督が出演してるですが、、、びっくりで、、、。劇中のチョイ太めのかたが、 監督なんですね、、演技もいいんです。

自分の作品に結構のはばで出演していたのね、、、というショックがありましたね。同時代のシュトロハイム監督のようですね。すんごい上手でした。

物語は、こんな感じ、でオールシネマより転写。

「主人公クリスチーヌ(オーストリアの大公夫人で彼女自身が役柄のモデルとなったグレゴール)は貴族のロベール・ラ・シュネイの妻。飛行家アンドレ(トゥータン)はその愛人だった。一方で、ロベールにも別れようとしていた愛人があった。彼らの催すパーティに大勢の名士たちが集まる。」

そしてこれが、いわゆる 私の好きな「アンサンブル」映画の始祖周辺作品だったという喜びでした。(この映画の系譜が、のちロバートアルトマン、ポールトーマスアンダーソン監督に受け継がれます。)

映画に沢山の人が右往左往出てきて、恋したり、ハプニング起こしたりする作品です。見る人によっては、わけわからん状態になる映画です。

すんごいわかりやすいし、落ちしかり、金持ちから靴磨きまで一つの家で故意の恋のパーティーが、まさしくゲームの規則のように火花が散っていきます。

監督は、本作のあたらなさに引退も考えたとか、、、。それから「カイエデシネマ」の評論軍の猛烈レコメンから、本作の再評価が高まったそうです。

いや、、、これは、素晴らしいですよ、、。人間ちゃんとつどい、恋し、衝突して、落ちがつく 素晴らしいアンサンブル映画でした。

いやー--見て本当によかったですね

もっと宮廷もののような感じか、ビィスコンティの「地獄に堕ちた勇者ども」のような退廃アッパーものかなとか勝手な事前妄想しすぎでした。

戯曲をもとに書き下ろした、まあちょっと芝居っぽいところも有りますよね、、、。

いつの時代も、人は、恋して 傷ついて 憎んで 金に富んで 金に貧して、場か騒いで、、というものを パ-ティ からさぐる感じの作品。

みて すぐ思いついた ロバートアルトマン監督の「ウェディング」でした。



さて
ジャンルノワールのその家の多層な恋
ジャンルノワールのアンサンブル階級格差家のラブアンサンブル
ぜひ 温故知新にどうぞ!

2015年1月ブログ記事より
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