Dacro

ミシマ:ア・ライフ・イン・フォー・チャプターズのDacroのレビュー・感想・評価

4.3
三島由紀夫の生涯を三作品のストーリーを交えながら描いていく。脚本がタクシードライバーの人で、製作総指揮がルーカスとコッポラでびっくり……。日本未公開っていうのも貴重。

三島の生涯も何となく知っていたし元々の作品自体も良くて、映像化か〜と何となく観てみようと思っていたけど、どこまでも儚くて美しい作品だった。
三島自身を映すシーンはだれているところがあったという印象だけど、三島作品の映像は心に焼き付いて離れない。
特に『金閣寺』の柏木を演じる佐藤浩市、『鏡子の家』の収を演じる沢田研二にずっと惹かれてしまって、絶対にこの二人は現世にはいない幻のような存在だと感じた。

外国監督だからかもしれないが、日本文学の実写化として奇妙な美しさがあった。それはありふれたものではなく、異世界感が少しあった。
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