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サイド・エフェクトの東京キネマのネタバレレビュー・内容・結末

サイド・エフェクト(2013年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

「SIDE EFFECTS」とは薬の副作用のこと。本作では、抗鬱剤で夢遊病患者になってしまった患者に新薬を試した結果、殺人事件を起こしてしまったという筋書き。もし、意識のない状態での殺人であれば、患者は無罪。逆にその場合、新薬を処方した医者が殺人罪になりますよ、という怖いお話。

しかしこれ、実はサイド・ストーリーで、メインの話はこの患者、すべて金目的の狂言だったというどんでん返し。相変わらず状況描写だけは抜群に上手いスティーヴン・ソダーバーグ。また何か起こりそうで何も起きない上げ底ストーリーなんだろうなあ、と油断していたお陰でビックリ仰天。なんだあ、こういうドラマも出来るんじゃん、出し惜しみしちゃってからに、とは思ったのではありますが、これ、本当はメインとサイドのストーリーは逆なんじゃないの?、とどうも納得いかない。一度は愛し合った亭主を、どんな理由があるにせよ、あんなに冷徹に殺せるものなのかいな、というのがずう~っと引っかかってしまい、狂言だったというのがどうも釈然としないのです。

ましてや、この作品で引退宣言したソダーバーグ。だったら、それはそれで冥福を祈りましょうよ、と思っていたら、何と知らぬ間に復帰宣言しているよ。なんだよ、お前は宮崎駿か、と思わず一人突っ込み。こっちの方がおぞましいよ。。。
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