穏やかでじんわり心に響いてクセがある。こういう映画に出会うと嬉しくてたまらない。
ノルウェーの片田舎に住む一人暮らしの初老男性の家に、台所行動調査官の男性がスウェーデンからやってくる。
10畳程の台所で、高椅子に座っておじさんがおじさんを24時間監視をする。ルールは会話をしてはいけないということ。
1950年代に実際にスウェーデンで行われた研究が元になっているというこの設定がもう可笑しい。
無言の台所内の気まずさが堪らなくて何回か爆笑してしまった。
ゆるゆると二人の日常が描かれているんだけど、馬や友達と、医者などのキーワードがきちんとポイントを押さえて出てくるのでダレることなく最後まで繋がる。自然と心に響くように作られているのが凄い。
音楽も良いしノルウェーの寒い景色の中なのに、全てが暖かい。
何回でも観たいお気に入りの一作に仲間入りしました。