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アリーケの詩(うた)/パライアのTOTのレビュー・感想・評価

4.2
‪ディー・リース監督初長編の半自伝的作品。
親に自身のセクシュアリティを隠す17歳のアリーケ。
家庭不和、カムアウトして家を出た友人との連帯、初恋、自我の確立。
‪信仰心が強く「神様は間違いを犯さない」と娘を認めようとしない母、娘を愛しながら旧態然とした意識で受け入れることができない父。
葛藤の末に「母さんの言う通り。神様は間違いを犯さない」「逃げるわけじゃない。選択するんだ」と自分で自分の未来を選ぶアリーケが最後に読む詩には心が揺さぶられる。‬
‪リナ・ウェイスが話していて興味を持った原題の意味は「社会ののけもの」。
実際、リナとアリーケの服のスタイルはよく似てて、リナはアーリケの受難にどれほど衝撃と感銘を受けただろうかとも思った。
『メッセージ』のブラッドフォード・ヤングによる撮影が繊細で美しく、製作総指揮はスパイク・リー‬!
清さと苦みが混ざって表し難い後味が残るブラックティーンLGBTフィルムのマスターピース‬。
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