おかみにゃん

イテウォン殺人事件のおかみにゃんのレビュー・感想・評価

イテウォン殺人事件(2009年製作の映画)
2.0
8/20
イテウォンのハンバーガーショップのトイレで、男子学生が刺殺される。やがて被害者とは全く面識の無い韓国系アメリカ人青年ピアソンが逮捕されるが、遺体の状況からピアソンに同行していた友人のアレックスによる犯行とし、アレックスが起訴された。けれどもピアソンもアレックスも、互いが真犯人だと譲らず、自分は目撃者だと主張する。裁判過程で、アレックスの証言の矛盾点や、証言者によりアレックスの有罪が確定。一方ピアソンは凶器所持と証拠隠滅でのみの懲役刑となる。
だがアレックスはその後再審請求による最高裁判決で無罪となり、この殺人事件は犯人不在のまま結審してしまう。

実際に起こった事件を映画化したらしいけど、快楽無差別殺人の上、罰せられる犯人がどちらかなのは明確なのに、どちらも無罪なんてあり得ない。被害者家族が気の毒過ぎる。被害者か浮かばれない。
こんなに韓国の司法はポンコツなのかと憤ってしまったので、ググってみたところ、この映画をきっかけに世論が高まり、再捜査され、事件から20年後に真犯人が逮捕されたとのこと。でも映画化が無ければ、永久に闇に葬られてたのかと恐ろしい。

この後日談を知ったので、映画化の価値に拍手で★★→★★★★に。
でも後日談を知らなければ、後味最悪の映画。