shinefilm

ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地、ジャンヌ・ディエルマン/ブリュッセル1080、コルメス3番街のジャンヌ・ディエルマンのshinefilmのレビュー・感想・評価

-
前作とこれしか観てないですが、アケルマン映画の捉える徹底的に観察する生活と時間。僕は映画でよく主人公の過ぎゆく生活や成長の過程を音楽バックでサラサラと編集で見せる感じがあまり好きではないのですが、その正反対に位置する極地。映画を観ている最中はずっと自分の生活を考えていたし、田舎で一人で生活している母のこと、過去の事、未来の事を考えていた。静謐な映画の中で一番音の大きい場面、赤子の轟く泣き声に観客が不愉快な思いを抱かざるを得ない意図を感じ思わず笑う事でしか抵抗出来なかった自分と抵抗できない彼女を凝視し、言葉で説明出来る理由なんて一つもなく、あるいは全てに理由があるように思えた殺人を見届けて、渋谷からトボトボ歩いて帰りました。
shinefilm

shinefilm