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降霊 KOUREIのumihayatoのレビュー・感想・評価

降霊 KOUREI(1999年製作の映画)
5.0
人間ひとりひとりには必ず個性があります
この作品ではそれが霊感です
音楽や絵などが分かりやすいですが、作り出す何かが無かったとしても、その人にはその人の個性がある
その個性で有名になったりお金がもらえたりすることは
必ずしも能力が秀いているとか努力をしたからとかではなく、その大部分が運命とも言うべきものなのかもと思います
そうなれなかった人々は平凡を生きるしか無いですが
その個性のせいで平凡を送れないような人達も、能力はあるのに全く報われない人達もいます

この作品の風吹ジュンがまさしくそうです
能力もあり、警察の捜査にも協力しますが報酬は出ない
平凡を求めたパート先でも霊感が邪魔をする
人と違う能力があるにも関わらず、何もない自分の人生に絶望し、どうにもならなくなった時、人を傷つけてまで、その個性を強行行使して逆転してやろうと言う人間は少なからず存在してしまうということではないでしょうか


淡々とした話の作り
感情を大きく揺さぶるような展開もなく、それがまたリアリティーになっていていい感じでした

哀川翔がかなりキーになるセリフを放っていて何故そのキャスティングなのかと笑ってしまいました
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