M少佐

レッド・ドーンのM少佐のレビュー・感想・評価

レッド・ドーン(2012年製作の映画)
2.5
 「北朝鮮?有り得ないだろ!」

平和な日常。
ある日、爆音と共に巨大な輸送機から大量の空挺部隊が町に降り立つ。
命からがら逃げる若者達。
アメリカは北朝鮮に占領されてしまった。
若者達は故郷を取り戻すため戦いを決意する。

昨日、歴史的会談が行われ、まさしく絵空事となってしまった映画を鑑賞。
若かりし日のパトリック・スウェイジ、チャーリー・シーン主演で話題となった「若き勇者達」のリメイク。
当然有り得ない設定ながら時代に合わせて、ギリギリの説得力と侵略に際してのバックで支援をする国を匂わせてストーリーを進めて行きます。

過去作も不思議な感覚の残る終わり方でしたが、今作も尻切れトンボ具合が半端じゃありません。
臨場感溢れる戦闘シーンや若者達の葛藤も描けているのに終わってみれば、頭に「?」しか浮かばない。
なんとも惜しい珍作となりました。
でも見方を変えれば侵略して独立して、それ故に、いつか侵略されてしまうのではないかというジレンマをアメリカは持っているのだなとは感じました。

ここからは細かい不満。
北朝鮮の軍服が、かなり不正確。
式典の制服組は、まぁまぁだが迷彩服がいただけない。
見る人が見れば中華人民解放軍の迷彩と一目で解る。
あぁ中国と北朝鮮、両方に喧嘩を売りたかったのか?
もしかしたら中国も支援国の一つとして設定されていたのかもしれない。
あとテロ国家御用達のサブマシンガン「AK シリーズ」も雑多で、それこそ有り得ないだろ!と言いたくなるほど、いい加減である…

つらつら書きましたが、ホワイトハウスでトランプとロケットマンが肩を並べてゲラゲラ笑いながら、この作品を見て欲しいものです。
M少佐

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