ぺっこり180度

ダイアナのぺっこり180度のレビュー・感想・評価

ダイアナ(2013年製作の映画)
2.6
何のために作られたのかよくわからない映画。

ウェールズ公妃ダイアナの亡くなる数年前からその死まで
主に恋愛的側面から描かれている。

この作品、驚くべき新たな事実が浮き彫りになるでもなく
彼女の好感度がアップするでもない。
描かれている内容が完全に真実というわけでもなさそうだし
真実であったところで死後そのプライベートを晒す意味は不明。
「何これ 制作者や世間はただ、死後もなお彼女を消費したという事?!」とか考えると、観てしまった自分も知らず知らずによろしくない何かに加担した様で、嫌な罪悪感がある。

ダイアナを演じたナオミ・ワッツ氏は気の毒。
容姿等を寄せたり色々頑張ったのだと思う。
だが、まだダイアナ本人を見たことのある世代が多く残る時代に彼女を演じる事は、負け戦に出るようなものだ。
努力した箇所の評価よりも、違和感のカウントに熱心になる人が多いのは必然。
誰が演じたところでダイアナ本人独特の瞳の奥の闇というか…あの感じを出すのは不可能だろうのに。

一点だけ
当時特に世間を騒がせていた「パパラッチ」が随所に描かれていて
そのクズっぷりを実感できるのは新鮮だった。
ホントに酷い。パパラッチ。