しばっつ

ディアトロフ・インシデントのしばっつのレビュー・感想・評価

3.5
濃厚なB級映画臭に誘われてレンタル。

事実に基づいたドキュメント風映画(ファウンド・フッテージとかモキュメンタリーというらしい)。1959年にロシア(事件当時はソ連)のディアトロフ峠というところで起きた謎の遭難事件の部分は事実。事件の足跡をたどる5人組の大学生たちの記録映画の部分がフィクション。
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ディアトロフ峠事件とは?

イーゴリ・ディアトロフをリーダーとする男女9名のトレッキング隊が不可解な死を遂げていた事件。当時の調査の結果、テントを内側から引き裂き、-30℃の極寒の中、裸足で出ていったとされている。遺体には争った形跡はなかったが、何故か内部が大幅に損壊している遺体があった(頭蓋骨折、ろっ骨骨折、舌がなくなっていた)。何人かの衣服からは高い放射線が検出された。
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実際に起きた事件が謎だらけで興味をひかれた。超常現象から軍の秘密兵器実験などの諸説があって、X-FILEに出てきそうな感じがプンプンするぜぇー。

基本的にはブレアウィッチプロジェクト的な感じで主観カメラ映像で進んでいく。

映画冒頭からしばらくの間、ニュース映像が流れていて、「あれ?映画じゃないのか!?」と錯覚してしまった。もちろんフェイクなわけだが。

事件現場まではわりと冗長。・・・と思ってたんだけど、ちょいちょい伏線が張られていたりする(捜索隊に参加していたおばあちゃんが「11名の遺体を発見した」というくだり。遭難したのは9人なのに、遺体は11体)。

現場についてからが本番なわけだが、ホラー映画定番のいちゃつくカップルは真っ先に死ぬ法則が当然のごとく発動。さくっと2名死亡。

現場近くに謎のドアを発見し、中に入るとそこからはホラー映画。真っ暗闇のなかを謎のクリーチャーに襲われまくる。逃げ回ってるうちに謎の研究室を発見。なぜか自分たちが持っているビデオカメラを発見。クリーチャーに襲われ、1名死亡。生存者は残り2名に。

さらに逃げ回って、最後の2名が小部屋に閉じ込められる。ここから唐突なSF展開。謎のゲートを発見。どうやらテレポートするらしいということで、一か八かでゲートに飛び込むと・・・。生還なんてことはなく、2人とも死亡。結局みんな死んだ。誰も助かんねぇのかよw

ラストで2人の遺体が発見されるのだが、ここで中盤の伏線が回収。2人の遺体の第1発見者は中盤に登場したおばあちゃん(若かりし頃)。つまり2人は過去に飛ばされたわけだ。しかもクリーチャー化して。それが例の研究室に吊るされている映像で終わるわけだが、まぁ、その後どうなったかはお察しくださいってことなんだろうなぁ。

途中の山を映してる画面の後ろのほうに白い何かが2つほど動いてたんだけど、あれは何だったんだろう??

映画の結論的には「ディアトロフ峠事件の原因はソ連の実験のせい」ということなんだろうかね。あと無限ループって怖いよね、ってところか。
しばっつ

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