8さん

THE ICEMAN 氷の処刑人の8さんのレビュー・感想・評価

THE ICEMAN 氷の処刑人(2012年製作の映画)
3.8
20年間に殺した人数は100人以上。温かい家庭を築いた冷徹な殺人者の衝撃の実話を描いた作品。

1960年代のアメリカニュージャージー州。最愛の妻と2人の娘に囲まれて、何不自由ない幸せな生活を送っていたリチャード・ククリンスキーは、家族すら知らない驚くべき秘密を抱えていた。

彼の職業は、一流の殺し屋。86年に逮捕されるまでの約20年間に、彼が手に掛けた命は100人以上と言われている。被害者の死亡日時をごまかす為に死体を冷凍保存して遺棄した事から『アイスマン』の異名をとった。

彼は善悪2つの顔をどの様に使い分けていたのか…

家族は何故彼の秘密に気づかなかったのか…


ククリンスキーは逮捕された当初取調時に、自身はニューアークのマフィアの為の契約殺人者でありより多くの人間を殺害したと主張していたそうです。しかし、警察は2件の殺害しか立件できずそれにより有罪判決を受けたククリンスキーは判決に不服を感じ、インタビューを受ける。その後、2本のドキュメンタリーと2冊の伝記と1本の特別映画を製作したそうです。その際インタビューで、ククリンスキーは様々な記憶を引き出し1948年から1986年の間に100〜250人以上を殺害した事を主張したとか…

悲しき子供時代のトラウマからか暴力的で(実際には奥さんに手をあげていたらしい)冷たい心のククリンスキーと孤独感や寂しさを包み込む様な愛情で温めるククリンスキーの陰と陽の人間模様と、心の葛藤を描いた心理描写がマイケル・シャノンの名演により表現されていました。心の温度によって、描写の色合いを赤→青味など変化をつけ感情表現が素晴らしかったです。

皆さん1年間拙いレビューにお付き合い下さいましてありがとうございました。来年も沢山の素晴らしい作品に出会える事を祈りつつ新年を迎えたいと思います。