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小さいおうちのjajaのレビュー・感想・評価

小さいおうち(2013年製作の映画)
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死と隣り合わせの時代だったからこそ、生への希求が如実に映される──そんな話だ。ここでの生は性でもある。いや、性そのものだったのだろうと思う。▼それが人間の営みである以上、当然のことなのだ。多分、それは主人公タキもわかっていたはずだ。だが、いやだからこそ正義感を装った安い嫉妬心から手紙を届けなかった自分を、彼女は生涯責め続けたのだ。▼「嫌な時代だった。誰もが不本意な選択を迫られた」という海辺の老人の言葉とタキのあの行動がシンクロする。「私、長く生き過ぎたの」と泣いたタキ。彼女の涙の意味を今一度考えたい。
jaja

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