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小さいおうちのminorufukuのネタバレレビュー・内容・結末

小さいおうち(2013年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

戦時中、山形から上京し、女中として働くことになった主人公は、奉公先の奥方やその息子らと穏やかな毎日を送っていた。そんなある日、奥方の夫のオモチャ会社に芸大出身のデザイナーが入社し、一家とも顔なじみになる。やがて、奥方とデザイナーとの間に恋愛感情が芽生え、不倫がはじまる。主人公は二人の間で板挟みのような状態になっていくのだが…という話。
中島京子の原作小説を山田洋次監督が映画化。原作は未読。

妻夫木聡演じる大学生が、倍賞美津子演じる老境に差し掛かった元女中の大叔母から戦時中のエピソードを回想するという構成で、回想シーンで女中を演じるのは黒木華。奥方役は松たか子。
この映画の紹介文を見るたびに疑問に思うのが「松たか子主演」という表記で、この映画を観た限りではどう考えても主人公は女中だと思うのだが。ラブストーリーとしての主軸と強引に解釈すればそれもアリかもしれないけれど。
戦時中の話ということで、陰惨な話を想像していたが、主人公が自ら語ったいるように、希望に満ちた和やかな生活を送る登場人物たちが生き生きと描かれていた。当時としてはモダンな趣味を持つ一家の盛衰をじっくり時間をかけて説明している。
戦争末期に女中が犯した過ちについて、現代編で死期の迫った主人公が後悔する流れと、終盤に他の登場人物たちがその謎を解き明かすのが面白かった。でも、最後の謎は解かない方が良かったのでは…

北の国から以外で吉岡秀隆と中嶋朋子が共演しているのを初めて見た。あと、吉岡秀隆がモテモテな設定なのにはかなり違和感があった(^^)
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