SHUNGIKU

悪の法則のSHUNGIKUのレビュー・感想・評価

悪の法則(2013年製作の映画)
4.1
個人的にはかなり好きな映画。


低い評価をつける人もすごいわかる。
多分自分もその時のテンションによってはクソ映画認定してたと思う。
でも出来の悪い映画と言う人もいるけど、それは絶対に違う。
「リドリースコットが出来の悪い映画を作るわけがないじゃない!」とまでは言わないけど、ここまでのキャストを使ってまで、何のメッセージ性も無いような駄作を作るような監督じゃないと思う。


この映画の特徴は一切の希望を見せないこと。
故にジェットコースターのように展開が変わる訳では無い。
ジェットコースターだとしても登る瞬間がない。ずっとずっと落ちるだけ。
登場人物も誰一人として主人公に希望を見せない。こぞって「お前もう人生終わったぞ」って言ってくる。


僕がこの映画が好きな理由はこの不条理さにある。絶対に視聴者を第三者の視点に立たせてくれない。主人公と共に何も分からないまま、ただただ絶望する。
このどうしようもない感じが最高にゾクゾクする。
だから全体を俯瞰して映画を見ようとする癖がある人にはキツい映画かもしれない。分かろうとすると逆にモヤモヤしてしまうから。


これから見る人に言っておきたいのは、
この映画をサスペンス映画として見ようとしてはいけない。
ホラー映画を見る感覚が1番この映画に適している気がする。
そうすればこの映画の良さに気づいてくれはず!!
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