ぼくにとってキング・オブ・カルトムービーといえば、これ。いわゆるみなさまにとっての『ロッキー・ホラー・ショー』や『ピンク・フラミンゴ』にあたる。
セックス&ドラッグ&ロックンロールをベースにホラー、バイオレンス、エロス、メロドラマ、ミュージカルを一緒盛り。さらにサイケな色彩感覚、めまぐるしいカット割りと超絶なカメラワークで味付け。アメリカで最も有名な映画評論家ロジャー・エバートが映画におけるお決まりごとを思いつく限りギャグとして並べ脚本にしたことでも伝説に。
実は『市民ケーン』のオマージュがそこかしこにあるらしく、音声解説にてロジャー・エバートは「映画を観てもどうやって撮ったのか分からないので、こういう事だろうと予測してやった。後で調べたらオーソン・ウェルズも同じ手法で撮ってた」と語っていた。どこがそうなのかよくわからないが……
いっとき狂ったように毎日何回も何回も観た。観るたびに新たな発見があり、中毒性の高い作品。これをキッカケにラス・メイヤー自体にハマってめちゃくちゃ観たが、やはり最高傑作はこれでしょう。