このレビューはネタバレを含みます
エディ・マーフィーはカッコいいと思う。
エディ・マーフィは交渉人。人質事件が起これば、丸腰で犯人の元に交渉に行く。
人命救助優先で犯人や勇足のSWATのせいで人質が怪我をしたり殺されたりしないように手をつくすのが役目。
そんな彼にSWAT上がりの若手エリートを交渉人として育てるよう命令が下る。
銃弾で人質事件を解決しようとするSWATに対して言葉で人質事件で解決しようとする刑事の話とか、彼にSWAT上がりの若手の面倒を見させることで、SWATと交渉人の考え方の違いであるとか、もしくはどういうあり方が理想的であるのかというようなことを見せる意図であるならば、これはなかなか画期的な映画なのではないかと思ったのだけれど、残念ながらそういう風には流れていかなかった。
というか、はっきり言ってしまえば話の配分が全然見えてこなくて。
ドラマの5エピソード分ぐらいのネタを総集編で見せられたという感じか?と思おうともしたけれども、これがドラマだったとしてもシーズンを貫く太い幹のようなものがないのでどの道シーズン1で打ち切りになってしまうだろうなと。
面白くないこともないのがタチの悪いところというか。
パーツ、パーツはそれなりにきちんと仕上がっているけれども、組み立てようにも心棒が欠けてどうしようもないみたいな。
エディ・マーフィはカッコ良かったのでなんだか残念。
あとトロイという名前のワンコもすごく表情豊かでいい芝居見せてくれていたのに残念。
優秀な交渉人がSWAT上がりの新人を交渉人に育てるというアイデアもいいと思ったのに、結局そこもどうもならかった。
色々勿体無い感じだけれでも「で?」というしかないような作りで残念としか。
もしもエディ・マーフィがこれでシリアス路線も開拓しようとしていたのだとしたらちょっと気の毒な感じもしなくもないけれど。