ひじぴー

アナと雪の女王のひじぴーのネタバレレビュー・内容・結末

アナと雪の女王(2013年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

音楽の良さを最優先にしてしまい、全体として非常にバランスを失ってしまった作品だと思う。数あるディズニーアニメの中でも、ミュージカルのような歌を歌うシーンが多い作品だと言える。そして、このことがこの作品がヒットした理由だと思われる。圧倒的に美しい映像と音楽、これがアナ雪の最大の魅力だと思う。
一方、ストーリー展開としては丁寧さにかけると思う。特にハンス王子の豹変ぶりは、今まで自分が見てたものは何なの!?と憤りを感じてしまうほどである。アナたちが雪の城を追い出されるシーンとハンス王子が救出に行くシーンなどは、もう少しインターリーブに演出して、ドキドキ感を出しても良かった。ストーリー展開は、終始何をそんなに急いでいるの?と言いたくなる始末である。
この映画の最大の見どころは、やはりエルサが氷の城に立てこもるシーンであろう。ここは文句なく格好良い。ここで例の主題歌が流れるのだが、歌としてのポジティブな内容と、ストーリー中の自分の心を閉ざそうとするネガティブな内容とが、どうしてもミスマッチを起こしてしまい、このシーンがどうにもスカッとしない。
この音楽優先のために、ありとあらゆる箇所でミスマッチを起こしてしまったのが、この映画だと思う。
ただ、それでも映像と音楽は良い。それを楽しむのが、この映画を観るポイントなのかもしれない。