バーフバリの監督、ラージャマウリ作品という事ですが、やはり歌舞伎のような独特のキメ方やケレン味のあるアクション、上がる音楽の使い方に特徴ありますね。この人のユーモアセンスって、頭を使ってとことんまで追求してる感じがとてもいい。
復讐譚と言うとやり切れない哀しみだとか恨み節とかウェットなものを想像しがちですが、インド映画は吹っ切れ方が一味違う。
てっきりハエに生まれ変わってしまった葛藤やビンドゥとの切ない交流があるんだろうなと思いきや、一度死んだんだから怖いものなんかないぜ、恐れるのはお前の方だ!って開き直って、復讐のためにハエとしてのポテンシャルをひたすら上げ続ける姿が清々しい。
余計な事は考えず、ひたすら主人公たちの生き様と死に様を楽しく見守る二時間でした。
(でもジャニの今生での行く末を考えたら笑えないよなあ。観てる間は可笑しいんだけど、観終わってからなんか複雑な気持ちに……)