イペー

セイフ ヘイヴンのイペーのレビュー・感想・評価

セイフ ヘイヴン(2013年製作の映画)
3.7
オチを読む物語!

「きみに読む物語」などのニコラス・スパークス原作小説の映画化。サスペンスあり、ラブロマンスあり、の恋愛映画。

ある事件現場から逃げるヒロインの姿からスタート。
彼女は警察の目をかいくぐり、小さな港町に辿り着きます。ラッセ・ハルストレム監督が描く、素朴で美しい風景。

やがてヒロインは町に腰を据え、癌で妻に先立たれたナイスガイとイイ感じに。

ヒロインを追う刑事の視点と、ナイスガイと仲を深め、町に馴染んでいくヒロインの視点が交錯します。
子供も交えて親密さを増す、ヒロインとナイスガイ。
何かに突き動かされるかのごとく、ヒロインの消息を追い続ける刑事。

…余裕です。
自分、この手の謎解きはお手の物。凡庸なメロドラマ風の展開にも少し飽きてしまいました。読めちゃうのですよ、こういうの。

やがてヒロインが関わる事件の顛末が明らかに。

…へ、へえー。ちょっと予想してたのと違ったかも。…ちょっとだけ、ですが。

ラストシーン。

悔しい…。ゴメンなさい、思いっきり、裏切られました。

正直、ラストの驚きが無ければ、可もなく不可もなく、で記憶から早々に消えてしまったでしょう。
ヒロインを演じたジュリアン・ハフもあまり演技が上手いとは言い難いし、ストーリーも類型的。

むしろ、恋愛映画としての平凡さが、巧妙なミスリードとして機能しているのかもしれません。タイトルのセイフヘイブンは
安全な避難場所という意味だそうで。
自分の様な、ひねくれた映画の見方からも避難に成功しています。

ラブロマンス要素を縦糸にし、サスペンス要素を横糸にしたタペストリー。完成品が披露されるのは最後の最後。見事な出来栄えに目を奪われました。

…今日は持病の偏頭痛が出たのでね。本調子の自分なら、絶対騙されないですよ。
うん、疲れ目もあったかな。肩も凝ってるしね!
イペー

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