あきしげ

トリック劇場版 ラストステージのあきしげのレビュー・感想・評価

3.5
テレビドラマから劇場版まで面白い珍しい邦画シリーズの完結。

良かった点。

・観ている側を意識した演出
・軽いノリとテンポでの展開
・インパクトの強い登場人物
・本シリーズに許された特権

悪かった点。

・終盤にかけてのシリアス一辺倒
・完結という事で大人しい超展開

テレビドラマ版は観た事はありません。
劇場版はこれまでの三作はすべて鑑賞。

最近は堤幸彦監督の作品が酷くて残念な印象。
その中で燦然と輝く本シリーズは面白いです。

軽いノリとテンポは本シリーズの持ち味。
悪ふざけも公然と認められた特権である。
劇中で完結を思わせるメッセージも然り。
これは本シリーズだから許されるだろう。
他の邦画にはできない点を理解している。

一番は観ている側を楽しませようという姿勢。
これはほとんどの邦画にない姿勢だから良い。
観ている側と製作側も一緒に楽しくなる作品。

登場人物もクセが強いのも本シリーズだからです。
みんなが普通じゃないから面白いという登場人物。
その中で普通の人を演じた東山紀之は逆に目立つ。

本シリーズのレギュラー陣も相変わらず良い。
仲間由紀恵と阿部寛のコンビはやっぱり良い。
何気に奈緒子のちょっとしたツッコミは好き。

ただ、本作は完結を意識したせいで中盤以降が微妙。
物語をキレイにまとめようとしたせいで何か違和感。

やはり、本シリーズは感動する中にコミカル。
これが最後になかったのは他とは違った印象。

本作はラストをキレイにまとめたのは良かったと思う。
ドラマ版を観てる人なら尚更感慨深いモノがあるはず。

このような邦画シリーズは早々に出てこない。
それを思うと完結するには惜しい作品でした。
あきしげ

あきしげ