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ゴースト・スクールのemilyのレビュー・感想・評価

ゴースト・スクール(2012年製作の映画)
3.4
教師のモデストは幽霊がはっきりと見えて会話ができる才能を持っている。しかしそのことが災いし赴任先の学校は次々とくびになってしまう。彼が新しく赴任した学校には、火事で亡くなった5人の不良生徒たちの地縛霊が住み着いている。なんとか彼らを”卒業”されるため勉強を教えて、卒業試験をおこなうのだが・・・

 ポップな色彩、音楽、シンプルなストーリー展開、大げさな仕掛けはなくとも、人間と幽霊の区別がつかないぐらいしっかり幽霊が見えてしまうモデストの視点と何も見えない人の視点を切り替える事で、ホラー要素もしっかり交わり、その境界線を越えた恋や人間関係をしっかり描いている。

 幽霊が見える事で生徒たちからひどい仕打ちを受けてきたモデスト。しかしそれは自分自身が欠点として捉えていたからである。5人の幽霊たちと接することで、境界線を越えた人間関係を作り上げ、欠点ではなく個性であること、そうして幽霊といえどそれぞれに”人間性”があること。ポップでストーリー展開もスムーズ。何も考えずに楽しめる。そうして何と言ってもラウール・アレバロが良い味出してます。
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