踊る猫

踊る猫の感想・レビュー

2017/03/05
渇き。(2013年製作の映画)
4.2
点数は高くなったがアラはある。話が分かりにくい。過去の事件と現在の事件が交互に語られるので、時としてどちらを描いているのか判断が難しいところがある。また、同監督の『告白』を観ても思ったことなのだけれど俳優がオーヴァーなリアクションしかしないところも引っ掛かる。ポップに撮っていることは認めるし、カメラワークも映像面での実験も過激なことは明らかなのだけれど、逆に言えば己の手法に淫しているとも感じられる。だから「受け容れられる人は受け容れられる」という、良くも悪くも観衆を選ぶ作品なのだろう。挑発的な姿勢は高く評価したいが、スローモーションやモノローグに頼った、つまり人物を(敢えて?)浅く/フラットに描いているところは疑問を抱かないでもない。暴力描写や殺人も生々しさを欠くが(私はそんなにグロいものが平気というわけでもないのだけれど、この作品は平然と観られた)、それもこの監督の持ち味なのかもしれないと思う。そこが悩ましい。