Taul

ラストエンペラーのTaulのレビュー・感想・評価

ラストエンペラー(1987年製作の映画)
5.0
『ラストエンペラー』歴史の動きを説明せず、映像で語っていくところが素晴らしい。故宮ロケも見事。すべてのレベルが高く、劇場で見なかったことが悔やまれる映画らしい映画。オリジナル全長版も見てみたい。

最後の壺のコオロギは時空を超える映像表現で、映画の醍醐味。作品のテーマさえ表すようで震える。
ここまで素晴らしいものでは、
「2001年宇宙の旅」の骨から宇宙船のジャンプカット、「コンタクト」の宇宙から少女の瞳への変化、「フィールド・オブ・ドリームス」の若き父とのキャッチボールが思い浮かぶ。

『ラストエンペラー』4Kレストア劇場公開版。大好きな作品だが劇場では初。全編これぞ映画というショットで溥儀の人生にどっぷり浸る至福。時空超えのコオロギは映画のマジックだろう。坂本龍一の才気走った色気と音楽も良かった。初の109プレミアムシネマズ新宿はクールなゴージャス感。劇場音が良い。

2023年5月鑑賞。
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