こーべい

ラストエンペラーのこーべいのレビュー・感想・評価

ラストエンペラー(1987年製作の映画)
4.7
どのショットを切り取っても、それ一枚だけでずっと眺めていられそう。。

歴史への好奇心と審美眼を磨いてくれる美しい映像。時代設定、脚本、美術、音楽、俳優すべてにおいて完璧な映画。
長いけど終わって欲しくないと思いながら観てた。

世界史は大好きだけど、近代の中国史はなかなか複雑でつかみにくいところが苦手だった。でもこの映画でスッキリ流れがつかめて大変勉強になった。

愛新覚羅溥儀が即位した背景、なぜ紫禁城から出られなかったのか、日本がなぜ満州国を作ろうとしたのか、あぜ溥儀を利用しようとしたのか、よくわかった。
戦犯になって監獄暮らしになった溥儀が出所してから大きく変わろうとする中国の目の当たりにするあたりも感慨深い。


歴史の大事件を舞台にしたこういうスペクタクル映画、最近あまりない気がする。もっと増えてほしい。