さうすぽー

ウルフ・オブ・ウォールストリートのさうすぽーのレビュー・感想・評価

4.8
自己満足点 93点

自分が最も好きなマーティン・スコセッシ映画!
彼の作品はタクシードライバーが最高傑作と言われていますが、僕は断然この映画の方が好きです。
恐らくオールタイム・ベストに上げている方も多いのでは無いでしょうか。


マーティン・スコセッシはとにかく元気で威勢のある登場人物達のやり取りが見れる伝記映画を多く作っていますが、ここまで倫理的にも危うくて爽快であり、なおかつ笑える伝記映画は無いと思います。
レオナルド・ディカプリオも新境地とも言えるくらい、ぶっ飛んだ役をやっていますね。
ウォール街の狼と称された、実在するジョーダン・ベルフォートの実話ということですが、かつて「タイタニック」でアメリカや日本の女性を虜にした2枚目俳優と同一人物とは思えないほどぶっ飛んだ演技をしていると思います。


「カジノ」と同じく約3時間という長尺の映画であると同時にR18+指定という人を確実に選ぶ作品なのに、全く飽きずに観続ける事ができます。

また、ブローカーのベルフォートによる栄光と転落というストーリーでありながら、半分以上がドラッグとSEX描写という(笑)
ブローカーとしてあれだけ短期間で億単位という膨大なお金を儲けたことでそれが自分にとって刺激になったのか、それ以外はドラッグやSEXによってどんどん刺激を自分に投与していくので、彼にとってはお金儲けが麻薬のように感じてるとしか思えません。

自分には全然別次元の世界なので、彼らの生き方には共感は出来ないです。
でも共感出来ないからこそ、「こいつらヤベェ(笑)」とか「バカだなぁコイツら(笑)」みたいに笑い飛ばせるわけです。
だからこそ飽きません。
なので、いつの間にか観客である僕らも彼らのぶっ飛んだ生きざまを観てドラッグのように刺激されながら満足して3時間満足して観終える事が出来ます。

また、バカバカしく観れるのと同時に人の栄枯盛衰をスコセッシ作品の中でも解りやすい形で感じとる事が出来ます。

ちなみに個人的にかなり笑ったのが、ジョナ・ヒルが社員の金魚を飲み込むシーンと、ドラッグでベロンベロンになりながらディカプリオとジョナ・ヒルが盗聴されてる電話の争奪戦を繰り広げる場面です。


ディカプリオやジョナ・ヒルの演技は言うまでもありませわが、個人的にマーゴット・ロビーは影のMVPだと思います。
ディカプリオの後妻で常にセクシーな雰囲気を醸し出しながら、後半では妻的な雰囲気が出ていたので当時はまだまだ若かったのに素晴らしいです。


まだ観てない方は是非とも観てほしいです!
2014年のベスト級だけでなく、2010年代を代表する傑作映画です!