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恋するリベラーチェのRのレビュー・感想・評価

恋するリベラーチェ(2013年製作の映画)
4.5
とんだバカップル映画を見せつけられてしまった💧 ところがこれがめちゃくちゃ面白い。最後はジーンと感動さえしてしまう。人が人を思う心って、こんなに愚かで、切なくて、愛おしい。人は、哀しく、かわいい、かわいいものですね。1970年代後半、里親の夫婦と暮らしてるバイセクシュアルのスコットは、ひょんなことから出会ったアメリカのスーパースターピアニスト、リベラーチェと恋人関係になる。年の差、どれくらいあるんやろ、おそらく20代前半と60代半ばくらいの設定なのかな。てことは、45くらい違うてことか。スゴ! 祖父やん! それぞれをマットデイモンとマイケルダグラスが演じてて、田舎の芋くさ青年スコットくんがすごくイイ!!! 食べ物を与えられたら与えられた分モリモリ食べる姿のキュートさと言ったらない😍 これ見てそそられない人はおりますまい。一方、リベラーチェは、根っからキャンプなゲイの爺さん。いつもラインストーンでキラッキラの服を着て、プリンセスのように喋り、立ち振る舞う、スーパーリッチな彼は、スコットにベタ惚れ。わかるわ〜。激しいアナルセックス(タチはまさかのリベラーチェ)のあと、よく一晩に4回もできるね、とスコットに言われた彼は、昔から性欲は強かったの、と答える。確か、演者のマイケルダグラス自身がセックス中毒でセラピー受けてたことなかったっけ、リアルだなー。ほんで、有り余る富の大盤振る舞いでスコットに貢ぎまくり状態。こんなになったら、ふつうのゲイボーイなら、さぞかし悪魔みたいに、ギミギミ、モア、ギミ、ギミギミ、モア!ってなりそうだが、スコットは逆にリベラーチェを愛する、どんどん深く愛する。調子ノリノリのリベラーチェは、スコットに養子縁組をしようともちかけ、さらに自分の顔に似せようと、整形までさせる……という話で、やっぱスコット君、実の両親がいなかったために、余計にリベラーチェにハマっていったのかな、と考えた。僕はきみの親友であり、父であり、恋人でありたいの、と言うリベラーチェのなんたる欲深さであることよ。けど彼は彼でゲイの芸能人であることで得ることのできなかったものに強い渇望を感じていたのだろう。演じるマイケルダグラスは、かつて演じてきたのとまったく違う役を体当たりで演じきってて、すごい人や。老人モロだしの肉体もろ出し、衝撃的禿げ頭、にゃんにゃんした喋り方などなど、驚異的衝撃。すげーな役者って。実はこの映画、今回が見るの4回目で、以前3回見たときは、そんなに好きになれなかった。なのになぜ3回も見たかというと、スティーブンソダーバーグは最愛の監督のひとりだから。ダグラスさんが少なからず生理的に受けつけなくて、だいぶゲンナリしながら見たからだと思うのだが、今回は不思議とそこぜんぜん気にならなかった。そのおかげで余す所なく楽しめた。年月と共に変わる人間の感覚というのはおもしろいものである。あとやっぱマットデイモンがすごく愛らしいのがでかいな。なんてスウィートな人間性だろうか! 後半はいろいろ尖りすぎてゲンナリするけど、それすらも楽しめたと言える。彼に施術するロブロウはまさかの自虐ネタで攻めてて、逆に好感度が高かった! 目を閉じれないシーン、マジわろた🤣🤣🤣 そして、問題が大きくなるにつれて元気を失っていくスコット! 分かるよ、その気持ち! まぁ、なんだかんだ言ってリベラーチェの気持ちも分からないでもないけどなー、でも、やっぱ地で素の自分は、スコットみたいな人なんやろなー、とついつい自分を重ねながら観てしまった。やっぱ傑作でしたわ! 映像も全編キラッキラのピッカピカのツヤッツヤ、すべてがスムーズかつエクストリームにゲイゲイしく、気持ちよかった! リベラーチェのパフォーマンスもめちゃくちゃイイ! 是非是非また見たい!
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