餅モッチー

ジャッジ!の餅モッチーのネタバレレビュー・内容・結末

ジャッジ!(2013年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

これから大事なことを言う

この作品面白いです。



観たものにすぐに影響を受けちゃう
私なんです(笑)
少し嘘っぽくなりましたが、
面白いのは本当なんです。

さてさて、話はあらすじ通りで
主な筋はよくあるパターンの話なんです。

くすぶってる主人公がひょんな事から大舞台にあがることに、
問題に直面しつつも、周りの協力もあり、
真っ直ぐな主人公だからこそ、周りの心を動かし、ハッピーエンド。

シンプルなものだからこそ、
面白い、面白くないがハッキリと別れる。

本作は、コメディとしてメチャクチャ面白くて
個人的に超好きだったのは、

サンタモニカ最初の夜?
レセプションの後に喜一郎(妻夫木聡さん)が
間違えてひかり(北川景子さん)のベッドにダイブしちゃって部屋から追い出されたところに
はるか(鈴木京香さん)が来て、軽く怒られて追いかけて謝ろうとしたら、
曲がり角から外人のゲイ(タイ?東南アジア風)が現れて
ゲイ(タイ)「あああああああああ」
喜一郎「うわわああああああ」
ってなって喜一郎が回れ右したら
反対にも外人のゲイ(ヨーロッパ)がいて
喜一郎「どぅわああああああ」
ゲイ(ヨーロッパ)「うわあああ」
ってそこから混戦になるシーン。

もう、大爆笑
ベタっちゃベタなんですけど
タイミングが良いんですよね。

その前の流れとかで
はるかを追いかけて謝って少し話すとかでもなりたつので、そう予想してたところを
うまく裏切られた感じですね。

意表を突くとはまさにこのこと

あとは妻夫木さん含め外国の役者さんも上手い
タイのゲイの方の悲鳴が
楽しんごさんに似てて
アジア人のゲイってみんなこんな感じになるのかなって
変なところ考えさせられました(笑)。


もう1つは本当に最後のシーン
全ての問題が解決して大団円
喜一郎とひかりがナイトプール前で
いい感じの雰囲気
ひかり「私…」
近づく顔と顔、キスするかと思いきや

突然流れるサカナクションさんの
『アイデンティティー』のイントロ

ひかりが私たち観客(カメラ)の方を見て
「すごい賭けに出ちゃったかな」
って言ったら

鏡さん(リリー・フランキーさん)が急に出てきて
メカホン(あだ名とかかってる)ごしに
「いんじゃないの」

で終わるこの流れ

いやーなんか笑いましたね
あ、普通に終わらならないんだってね
もう少し甘い雰囲気を見たかった気もしますが、いやー素晴らしい
喜一郎に色々教えた鏡さんですけど、
もう、出てこないのかななんて思ってたら
最後もってった(笑)


大きなところを紹介しましたが、
なんというか細かい笑いも多くて
(きつねうどん、電話の生留守電)
思わずクスッとしてしまう事も多々
細部まで丁寧に作られてる印象です。

一見くだらない事でも、伏線として全部繋がってくるのが凄いところで
ほんと、よく考えてるなって思います。



また、この映画を彩る俳優さんたちが豪華で
実力派揃いなんですよ。

主演の妻夫木さん
いやーうまいですよね。
喜一郎のような、どこか空気が読めず少しなよっとしてて、でも、良いものは良い、悪いものは悪いと言える男をうまく演じてられて
役と妻夫木さんの境が観てると分からなくなってくるんですよね。
喜一郎が本当に居るように感じられるんです。

国際広告祭前のなよなよ喜一郎
国際広告祭中の少しずつ変わる喜一郎
国際広告祭終わりの一皮むけた喜一郎
観てるこちらも変化を感じましたもんね。


豊川悦司さんもいい味出てますよね
なんでこんなに強面の人がふざけると面白いんですかね。

荒川良々さん
なんかいっつも変な役を乗りこなしてますよね。

リリー・フランキーさんに鈴木京香さん

他にも志賀廣太郎さん、風間杜夫さん、田中要次さん
ほんとこのあたりの超大御所は
1言、ワンシーンのみでも、印象に残りますよね


今回のヒロイン北川景子さん
正直今まで役者?って感じで
ハマってるなって役もなく
まあ、美人だしねくらいだったのですが
本作のひかりは凄く良く
あー素敵な女性だなって思え
北川景子さんの印象が変わりましたね。


ひかりは本当に良い女性ですよね。

ただ、なんでひかりは喜一郎に初めから
好意的だったのか
そのへんを考えるのが楽しみの1つである事は重々承知してますが
そのへんも少し描かれてると
もっと良かったかなと

結構ビクつくタイプの喜一郎が
ひかりの事をひかりと呼び捨てにしてたので、
(名字が同じ「おおた」ってのもあるでしょうが)
2人の仲が良いのは分かるのですが、
カジノのためとはいえ、わざわざ夫婦役して海外についていくわけですからね
なんか結構馬鹿にされてる喜一郎に対する好感度が最初から割と高かったところが
私は引っかかってしまって
特にひかりが思い出とか含め説明が無かったので

2人の仲の掘り下げがあると
もっと違和感なく観れたかなと思いました。


でも、トータルとしてはすごくいい作品です

ペン回しがしたくなりました。
ベーシックなやつはできるのですが
作中のやつは無理そうですね。


余談ですけど
ダメダメな喜一郎はよく電通通ったなって思いましたよね。
入れただけで十分すごい気がします。
餅モッチー

餅モッチー