トランスマスター

武器人間のトランスマスターのレビュー・感想・評価

武器人間(2013年製作の映画)
3.0
#19 原題:Frankenstein's Army
共産主義陣営の悲劇

おそらく『ムカデ人間』にあやっかって邦題がこのようになってしまった感じ。『Napoleon Dynamite』が『電車男』のヒットにより邦題が『バス男』になってしまったのと同様のケースです。

第二次世界大戦の時代にソ連の偵察部隊が、ナチス政権支配下の村でフランケンシュタイン博士末裔(マッドサイエンティスト)のアンデッド兵器実験の実態を調査するのと同時に仲間の救出作戦を展開するお話です。

◆良い点/注目ポイント
・POV形式で荒い映像がまるで8mmフィルムのような質感なのが雰囲気が出ているのと、廃墟のような施設の不潔加減が本当にひどい。見ているだけで病気になりそうなセットです。
・博士の作り出すクリーチャーの造形がそれぞれ全く違ったコンセプトのデザインなのが凄いところ。お気に入りはプロペラ男。
・ソ連兵でオラオラ系の兵士は、ホラー映画では死亡フラグの立つ行動をたくさんとります。
・エンドロールのロシアっぽい音楽の選曲が見事です。

◆改善点
・兵士間の会話はロシア語、ドイツ人はドイツ語の方がもっと雰囲気がでます。

◆総括
・ただのヘンタイ&グロ映画かと思っていたら、ストーリーも起承転結になっていて、悪くなかったです。このクリーチャー達がユダヤ人の収容所で稼働している映画だったら大炎上するだけでなくこの映画の監督はモサドに葬られているでしょう。

-2020年 19本目-