ブラックユーモアホフマン

泣き濡れた春の女よのブラックユーモアホフマンのレビュー・感想・評価

泣き濡れた春の女よ(1933年製作の映画)
4.0
終わりかた暗っ!

清水宏の映画は画面がオシャレだわ。アメリカ映画みたい。雪と階段でダグラス・サークの『天はすべて許し給う』とか思い出したな。酒場の感じは『シェーン』とか『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト』とか『ワイルドバンチ』とか西部劇みたいだなと思ったりもした。
冒頭の連絡船の甲板も良かったしねー。

ただ清水宏作品、たまに役者の芝居がヘタに見える時があるのが気になる。「活字を読んでいる!」って感じがする瞬間に没入感を失わせる。

あとやっぱり終盤とくに展開のノロさが気になってイマイチ盛り上がれなかったけど、画がカッコよくて興奮して雪の積もるシチュエーションの雰囲気も良く、それで十分楽しかった。

【一番好きなシーン】
・手を怪我してサボって窓辺でタバコ吸ってる男
・娘を探し雪の上を走る母の足元。移動ショットがかっこいい