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ゆるせない、逢いたいのrumiのレビュー・感想・評価

ゆるせない、逢いたい(2013年製作の映画)
3.5
二人でいるほんのひと時、寂しさや抑圧から解放してくれるお互いのことを大切に思いあっている初美と隆太郎の間に起きたすれ違いから生じた、もう消したくても消せない癒したくても癒せない傷。
そこからの初美の繊細な心の揺れ動きが、過不足なく押し付けがましくなく実に細やかに描かれていて、せつなさで胸がいっぱいになる。
ラスト一つ手前の、それまでの流れの軸をしっかり捉えた夕暮れの駐車場シーンや、事件が起きる前の自転車二人乗りでのシーンなどはせつなくて少し泣きたくなる。
主演の吉倉あおいが本当に素晴らしかった。
柳楽優弥は言わずもがなで、出番は多くはないのに台詞以外で語れるところはさすがだと思った。
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