2chスレの恋愛小説が好きだった頃に知り、「2chスレの恋愛小説みたいな設定だお!!」と鼻息荒く鑑賞した記憶あり。
暖色系の美術と、アーケイドファイア&オーウェンパレットの間違いないカナダ組で大人しく優勝しとけばいいのに、トンデモ性癖が観客を魅了します。当時デートムービーのつもりで観に行った人たちは本当に冷や汗が止まらなかったでしょうね。ざまあみやがれです。
ヨハンソンサマンサは間違いないですが、吹替の林原サマンサもたまらんですね。オリラジのあっちゃんが思春期に、綾波レイのボイスを録音して「綾波ベスト」なるものを作り、日夜、身悶えしていたらしいですが、私の思春期は「サマンサベスト」で色づいていたと言っても過言ではありません。
私は声豚ではなく、かの有名な病にも罹患しなかった身ですが、林原サマンサにはブヒブヒ言ってました。つまりそれは声豚なのでしょう。それもサマンサには実体がないので、純度の高い「声」豚でした。
当時はサマンサにひどいこと言うホアキンに「は?『俺の』サマンサ傷つけるんじゃねえよ!マリオみてえな顔しやがって!死ねや!」と思っていましたが、私も少し大人になったので、ホアキンの葛藤とか、その辺がよく分かるようになりました。むしろ、私もサマンサを怒らせたり、悲しませたりして「なんなの!?」とか「なんでそんなひどいことを!?」とか、可能な限りたくさんの声を引き出したい!!いっぱい耳に入れたい!!と思うまでに成長しました。そして、私も少し大人になったので、ヨハンソンのヨハンソンしゃがれヨハンソンボイスも捨てがたくなってきている今日ヨハンソンです。あと、ヨハンソンとヨハンヨハンソンに血縁関係はないではんそん。
そういえばこの前、目黒シネマで久しぶりに鑑賞したところ、結構ガラガラだったのに、右隣に男の子ペア、左隣に女の子ペアが座ってきやが……こられまして、「あららら」と思いはしたものの、指定席だったので身動きできず。男の子ペアはこの映画の下ネタでくすくす笑い、女の子ペアはこの映画の別れですんすん泣きやがり……やがるので、先着でどんどん感情の発露が奪われていく感覚に陥りました。帰り際、汁なし担々麺をすすりながら、「いったい私はどこで感情を出せばよかったんだ、あんな評論家みたいなムズカシイ顔で鑑賞をしたのは初めてだ」とちょっと憤慨していると、汁なし担々麺が思いの外辛く、そこでもまた評論家みたいなムズカシイ顔をしてしまい、駅で腹を下し、男子便所が埋まっており、有事だったのでだれでもトイレ(だれでもよくない)を利用し、事を終えて出会い頭、中年サラリーマンにクソを見る目で見られたので、二度と汁なし担々麺は食べませんし、はやくこの映画みたいなシンギュラリティが現実に起こることを願います。